裏うぉっちング!!!

理屈っぽいです

神様にはなりたくない、大変そうだから 映画「ザ・プレイス 運命の交差点」ネタバレ感想など

前回のエントリに続き、またまたスピリチュアルっぽい話になっているが、今回は最近見た映画と、プレイを始めたゲームの話。両方に共通するのは「神様の視点」だ。

 

神様は大変だ。たくさんの人から都合よく願いごとをされまくるし、世の中を俯瞰できても面倒は見切れないし。神様が人間のような姿で、しかも中年のおっさんだったら疲れ切って枯れた顔をしているんだろうな・・・なんて思ってしまうのは、映画「ザ・プレイス 運命の交差点」を見たからだ。面白かった。世の中を諦めてるようで、最後はささやかな優しさに包まれて前向きな気持ちになれてちょっぴり笑えるという、不思議な映画だった。

以下、ネタバレあり。

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神様体験その1:映画「ザ・プレイス 運命の交差点」

主人公の謎の男は、カフェの奥に昼夜とわず、ずっと座っている。男のもとには、人生に迷った男女9人がひっきりなしに訪ねてきて、それぞれの願いや欲望を相談する。それらを叶えるには、男が告げる行為を実行しないといけない。

例えば、こんな感じだ。

・「美人になりたい」女性→強盗をせよ

・夫の関心をひきたい婦人→別のカップルを破局させろ

・がんの病から息子を救いたい父親→幼い少女を殺せ

・視力を取り戻したい男性→女を犯せ

・神の存在を再び信じたい修道女→妊娠せよ

アルツハイマーの夫を救いたい老女→人の多く集まる場所に爆弾をしかけろ

 

なかなかの無理難題だ。ここには「人は願望が叶うとわかったらどこまでできるのか?」「誰かの願いを叶えることは、誰かを不幸にすることにつながる可能性がある」といったテーマがある。全ての願望には他人の運命が代償になる。やがて、9人の相談者たちの運命が交差していくーーというストーリー展開になるので、ゲームの「街」や「428」が好きな人にはおすすめしたい。

 

謎の男はあくまで謎の男で、神様とは明示されていない。ただ、この男は大変疲れた顔をしており、淡々と相談をこなしていたが、最後にはもうこんな役回りはやめたいとポツリと弱音を吐く。そして、最後の最後に男が思わずキョトンとしてしまうような、まさかの事態が起きる。なかなかのキョトン顔で笑った。とある相談者の、破滅的なのだけど前向きな選択。それを男がどう受け止めるのかがこの作品の見所の1つだろう。

神様体験その2:ドワンゴの「人工生命」観察ゲーム

もう一つ神様の大変さを感じたのは、ドワンゴの人工生命観察プロジェクト「ARTILIFE」をプレイしたからだ。人類には早すぎたのか、残念ながら6月にサービスを終了する。現在、猛烈にいろいろなものを終了しているドワンゴだが、超会議は来年も開催されるようだ。

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これは、仮想空間内で、AI(人工知能)を備え自律的に動く“人工生命”を観察・育成するゲームだ。それぞれの積み木みたいな個体がニューラルネットワークを備えており、自律的な学習を行い、環境や状況に適応しながら増殖・進化していく。開発者いわく、「蟻の観察」だ。

artilife

人工生命を観察

神の視点を持つプレイヤーができることは、餌を上げたり、モノを置いたり、地形を変えたりといった最低限の介入のみで、個体同士の配合をしたりもできる。

個体の寿命は短く、それぞれ10分程度で死んで、また新しい個体が生まれる。餌を与えてかわいがろうと思っても、全ての個体に目を光らせるのは無理で、神様めっちゃ大変じゃんと思う。全ての個体に平等に、は無理だ。それに、餌を与えて甘やかし過ぎるとその個体は何もできずニートになってしまうらしいので、強い個体として増殖させるためには適度な距離感が必要なのかもしれない。

いまは単なる球体だが、これがもっとリッチなグラフィックで人間のような見た目になったら、人間観察そのものになる。それぞれが学習して、寿命があって、甘やかし過ぎると自活できなくて死んだりする。そう考えるとなかなか恐ろしいゲームだが、現実世界に生きる人間たちも、みな似たような個体(ゲーム内では球体のサイズや関節の数、力、生きる目的などがそれぞれ異なる)なのだと思える。

 

映画とゲームを通して神の視点を体験したGW。しかし、神様もなかなか大変なのだ。